D.C. #14c 萌先輩 in 海

島度高し.普段見られない初音島のショットが見られるのは良い.初音島はハイカラ魔女の創った桜の楽園という印象があったので,クラシックな坂道の風景とか海とかが出てくると違和感があったのであるが,そろそろいい感じに交じり合ってきた.こういう場所なのである.

D.C. #14 

あまりにお熱い兄妹の様子を美春が嬉しそうに見ている話.こういうとき本人たちより周りのほうが嬉しがるもので,僕もやはりそのくちである.一方,当事者となると醒めてしまって,これは携帯電話が今ほど普及してなかった時代のこと,電話がないんで連絡先は友達の携帯電話だというのでかけたら,その電話を受けた友達が本人よりも嬉しそうに騒いでるのが聞こえた.紅潮した顔まで目に見えるようで,会うのはあんたじゃないだろうとか思った記憶がある.とはいえ,つまりこれは誰の話でも良いというわけではなく,身近な人の話でないと興味はないし幸せな気分にもならないのである.それで本人たちはともかく総量としては人の幸せが増えている気がするので,これで良しとしておきたい.

それにしても僕と彼らとの距離はここにあって,僕が美春のようにあの兄妹のことを嬉しそうな目で見ることは難しい.僕は彼女ほどあの兄妹の近くにいるわけではない.僕ができるのはせいぜいそうして面白い顔している美春のことをこちらから眺めて,その場に幸せが増しているのを感じとるくらいである.僕がフィクションへ向けて書く幸せっていう言葉はそういう風にして発せられます.

あと,芳乃さくらの泣き所はこういう目で見てくれる後輩や友達が側に居なかったことだと思う.恋愛を呼び寄せるような関係を二人だけで作るのは難しい.音夢やことりはそこんとこ恵まれてます.

D.C. #13

さくらについては#11の杉並いわく実の妹よりも妹らしく見えるとか,本話で自分が妹みたいに見えることを自覚してるところであるとか,#6や本話で萌先輩と比較してあまりに子供みたいな身体であるとか,さくらでは駄目な理由が見た目の部分で述べられているので,そこんところは好感を持ってます.今回純一君が女の子は中身とか言うわけだけど,むしろこれはその場をとりつくろうためだけのものであってほしい.仮にさくらがフラレるとして,というか聞いた話によると確定事項のようなので,その理由が中身のせいだったとしたら目も当てられないわけでして.