ぐっとくるのでもう一度読み直してから,とも思ったのだけど,メモとして.
苺花「目標?」
お兄ちゃん「そうだ。テストでいい点取ったらお前がこの前欲しいって言っていたゲーム買ってあげよう!」
苺花「!?」
お兄ちゃん「お兄ちゃんお姉ちゃんからのご褒美だ。どうだ、これなら頑張れそうだろ」
苺花は四女.長女の柚奈はお兄ちゃんから見ると双子の妹だけど,苺花から見ると姉なのでここでは「お姉ちゃん」と呼ばれてる.誰の目線で言葉を組み立てるかによって会話にでてくる続柄は変化します.
この場に柚奈はいないのだけど,お兄ちゃん勝手に「お姉ちゃんからの」ご褒美でもあるんだって言ってる.この一心同体な双子感覚が随所にくすぐったく登場します.
みかん「兄ちゃん兄ちゃん、わたしもー。わたしももっとなでなでしてー」
お兄ちゃん「おう、ほらこっちこーい」
柚奈「ほらみかん。今日は兄さんのために早起きして、えらいわね。よしよし」
お兄ちゃん「なー、いい子だよなみかん。なでなで」
---よしよし~なでなで~
みかん「んんん~っ、Wなでなで~~~っvv」
(引用部末尾,vはハート文字)
みかんは兄ちゃんなでてとしか言ってないのだけど,ごく自然に柚奈のほうが先に手が出て,結果的にふたりでなでているのだ.
名前が名前でなく「お兄ちゃん」という続柄になってる時点で力の抜けるところなんだけど,続柄を中心に運動してゆくさまが「お姉ちゃん」にまで広がってるところが非凡に思いました.
お兄ちゃん「1度それぞれの気持ちをちゃんと確認しないとだな」
柚奈「ええ。お兄ちゃんお姉ちゃんとして」
お兄ちゃんと柚奈が年少の妹のことを思うとき,それぞれお兄ちゃんとお姉ちゃんになります.もちろん柚奈が妹としてお兄ちゃんと向き合う機会もあって,柚奈がお姉ちゃんであり妹でもあるということは本人にとっては悩ましいところであり,またときどき交ざって可笑しくもなってしまう.
花梨「お、ねえねえ兄さん的にはこういうのはどーなのよ、姉モノ」
お兄ちゃん「イイネ!!」
花梨「やっぱあれかおっぱいなのかおっぱいなのか! 柚奈姉おっぱいでっかいもんね!」
お兄ちゃん「いやあの子、妹だから……」
次女,小梅の言葉も可笑しい.
小梅「ときどきふと思うんだけど、お姉ちゃんとわたしって本当に妹なのかなあ」
お兄ちゃん「年少組が子供過ぎるんだよ、花梨を筆頭に」
お姉ちゃんとわたしって本当に妹なのかなあ,である.誰が誰の姉で妹って,視点のいったりきたりする様が面白いでしょう?

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