京都インクライン物語

先日,大学の総合博物館の工学部展へ行ってきた.展示の目玉は建築学科の南禅寺水路閣図面である.美しい.

そういうわけで田邊朔朗(琵琶湖疏水を開いた明治半ばのエンジニア)について大きく触れられていたが,田邊博士はどうも東大生というイメージがあるので違和感があった.というのも琵琶湖疏水のプロジェクトを任されたのが工部大学(東大工学部の前身)を卒業したばかりの頃であったためである.しかしその後,京大教授になっていたのだそうだ.建築学科の敷地に記念樹があるのはそういうことだったのか.

なお以前話題にしたが,映画のほうはもう完成していたようである.なんとか見ることができないものか.(参考:明日をつくった男〜田辺朔郎と琵琶湖疎水

総合博物館の常設展は文学部附属博物館だった昔と比べてとても厚みのあるものとなっていた.高校の頃に授業で見学に来たのだったと思うが,古代の刀剣の類が展示されていたのでノートに絵で写して帰った記憶がある.無論,当時のことであるからTRPGの資料としてである.文学部附属だった頃は文化史系の展示しかなかったと思うのだが,今では霊長類学や熱帯雨林の調査など自然史系が充実している.夕飯を一緒した水姫にあんたの専門のダンソウの展示があったよと言ったら,服飾史もありますか,と素で返される.あんたの専門はいつから男装になったのだと笑うことしきり.

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