Seventh Pleiad

すばる石 燃やしたら 星がはじけた

ねこもねずみも 驚いた
きつねとへびが 手を振った

わたしたち そこにいた

遠い昔の 星が生まれた

“Seventh Pleiad”
Zaurus SL-C3000 + CloverPaint 0.6.6
制作時間:12時間

Happy New Year 2005

あけましておめでとうございます

今年もどうぞよろしくお願いします.

年末から気分が悪かったのだけど今日ようやく風邪であることを確信した.

私「ここんとこ早起きだったせいか身体の節々が痛いねん」
姉「それ早起きと関係ないんちゃう」

意味不明な因果関係を持ち出すあたり全然判っていない.どう考えても風邪ではないか.普段無様な体調で生きているので身体がだるくても風邪のせいだということが判らない.恒常性というのはつまり身体の調子がおかしくなったときにそれと知るための基準であって,普段から不規則だと火急の異常事態と区別がつかないのである.この話を拡大してゆくとクリスマスのお祝いと年賀状書きはちゃんとするべきであるというエリスの話(「世界線の上で一服」(早見裕司))になるわけであるが,エリスの場合は理屈をこねる必要はなく,ただ女子高生と彼女に振り回される29歳で独身で小説家の男という二人の関係から織り成される語り口が,有無を言わさぬ説得力を持っている.この小説家のところは工学者とか研究者と置き換えてもオーケー.ずいぶん前からこの本のことは知っていたのによりによって読むのが29歳のこの時期というのが愉快である.

初詣は姉と中学一年の従妹と連れ立って春日大社へお参りした.従妹は演劇部に入ったそうで,部ではこれまで成井豊の脚本を一通りやっていたとかいう話から姉と一緒にキャラメルボックスの話をしながら歩いた.ちょうど「石のハートのアクトレス」(葛西伸哉)を読んでいたので,あめんぼ赤いなあいうえお,が北原白秋の詩であるという豆知識を披露し,彼女に「あ」から「わ」まで順番に唄ってもらいながら帰った.

身体の状態が酷いことに気付いたのはこのくらいからだったが,新年会があるのでそのまま京都・花心へ.グロッキー状態であったため団子より花の気分で,素敵ハカマーのお給仕さんを愛でることでなんとか意識を保った.料理はしゃぶしゃぶ.おいしかったがほとんど食べられなかった.いやほんと,花も団子もここに勝る場所はございません.

それで今,帰ったとこ.とりあえずお休みなさい.


世界線の上で一服 (ファンタジーの森)

世界線の上で一服 (ファンタジーの森)


石のハートのアクトレス (サークル文庫)

石のハートのアクトレス (サークル文庫)

ロボットをロボット並みに扱う優しさ.

「ねぇ……オバさん,何のために一子を作ったの? 人間と同じ形の機械なんて,どういう役に立つのよ?」
(中略)
「いや.まぁ,取りあえず造ってたらできちゃったっていうのに近いんだけど…….それでもいろいろ使い道はあるんだよ」

一子の生まれた理由が第一の説明としては「できちゃった」であって,そのあと取り繕うように介護だの試作機としてのデータ取得だのという話の出てくるところが好きである.本作においてロボットがロボットというものとして生きているように見えるのはまずはこのためである.