J2のはなし,ちょっとだけ.

ギジン(ロボット)の少女ジョゼットは博士の遺言にしたがって,ジョゼットからは「見えない世界」に住む「プレイヤーさん」の世話になります.プレイヤーさんはジョゼットのことをどこからか見守っているらしいのですが,その声はインタフェースロボのバードにしか聞こえません.だからジョゼットは自分の行動に反応しているらしいバードの振る舞いによってしかプレイヤーさんの存在を知ることは出来ません.

画面構成は(先日の映像で確認していただけますが)ジョゼットの住む世界にカメラのようなものが仮想されて,ジョゼットがおよそこのカメラの位置に向かって近づいて,話しかけています.そういう画面構成でないとこちらもジョゼットの相手をしている気持ちになりにくいわけですが,ジョゼットにしてもね,これ,実際はプレイヤーさんはどこから見ているか判らないのですが,視線を仮想的に置かないと喋りにくいっていうのはあるよね.それはこちら向きだけじゃなくて,ときどき空のほうを見たりもしているようです.これがある種の通信であることはジョゼットにもよく意識されています.プレイヤーさんに話しかけて,だけど傍にバードがいないことに気付いて,返事できないよねと独りごちてみたり.

それはまるで王子様コミュニケーションのようです.つまり,どこにいるかわからない王子様に話しかけたり手紙を出したり,その返事を空想してしまうというやつ.カレンさんはジョゼットの独り言の相手のことを神様だと言ってたけど,王子様くらいに思っておくのが,なんというか,素敵じゃないかしら.

僕は神様じゃないし,王子様でもないけれど.

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