姫さまはプリンセス

たいへん面白いです.話の手さばきがよいなぁ.ただ,パッケージや広告が男子っぽいので辛かったわ.

これって恋? 恋愛? とかさ,自ずと明らかであってほしい,恋するニワトリいわく恋は恋は恋なんだけど,そこには理屈とか手順とか自信とか疑念とか湧き出てくるのだろ.全部読み終えるとこの自明さにまつわるもつれを表題が回収してるのだと思える.毎日がエブリデイ.

お姫さまとの付き合いが中心だからしぜん結婚のことを考えてしまうわけです.結婚はできない,ということですが,それはそうとして結婚までの道程を眺める視座からはお付き合いの形がいろいろ出てきます.可菜子みたいに恋愛しようと努力して叶わなかった相手とか,ひまチャきの若い身空で二度離婚してる少年の話とか,それらはむしろ情けが深いようで好みです.

どの人もよいけど忍の声と言葉が特にぐっとくる.料理の腕で餌付けされた感もありますが.