ハウルの動く城(3)

髪と服と姿の話にかまけて,うっかりと動く城の話を忘れていた.この城が模様替えされるのも姿を変える話と同じである.それはそうとして,このお城の扉がとても気に入っている.これはいろんな空間と繋がっているどこでもドアであり,この扉をくぐってソフィーとマルクルは街へ歩いて出かける.しかし,ハウルはいつも彼専用の異空間だか空のほうだかへ向かって飛んで出て行ってしまうのでなんとも落ち着かない.これがカルシファー,マルクル,ソフィー,カブ,荒地の魔女,という家族全員が揃った時点で,彼はついに扉から歩いて出て地面に降り立ち,広くて綺麗な場所へ引越しを決めるのである.地に足の着いたいい旦那さんになったなぁと僕は早くも思ったものである.

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