遥時3・ヒノエ,源九郎編

面白い架空戦記,という最初の印象のまま.リズヴァーン編だけが特殊だったのであろう.
運命,というだけあってたいがい複雑である.源九郎編では新しい運命のための前提条件が揃っているように見えて肝心のところは欠けているということがあり(鵯越にて,弁慶が過去に福原を偵察していなかったため失敗),最初の章をやりなおす必要が出てきた.男の子ごとの運命の使いまわしはあまり利かない.
最後に二人で暮らす様子はいずれも幸せなんだけど,逆に言うとそこにたどり着くまでの色気が僕としては不足気味.もっと抱きしめたり,ちゅーしたりしてほしい.

若い人たちは話を引っ張ってゆく上ではいいのだけど,お気に入りは主にOver30の人たちである.つまり,リズヴァーン,平知盛,清盛,二位尼,源頼朝,北条政子といったご面々.特に二位尼は夫や息子が怨霊となったことに色々思うことはありそうであるが,少なくとも彼らに対する慈しみは失っていないところが良い.さすがはお母さんである.

(追記)オフィシャルガイドを読んだら遥時の知盛は30歳未満だった.残念.


遙かなる時空の中で 3

遙かなる時空の中で 3

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