ほらここも面白いでしょ.岩倉砂沙美と篠原美紗緒は友達で,岩倉砂沙美と松原梢,宮沢千晶も友達なんだけど,砂沙美をはさんだ人たち同士は友達でないっていうことの引っ掛かりが,梢たちの口からぽろっとコメントされる(第5話冒頭).友達の友達が友達でないというのはそういうものなんだけど,すっとしないところでもあるよね.#8の予告を見る限りでは砂沙美・美紗緒・梢・千晶の班分けがシャッフルされて一悶着ありそうな気配である.
魔女の世界に特別な恋とはまずは魔法的な恋であるはずなので,第6話の湖畔や第7話の川辺における踊りが魔法らしい幻想を伴うのに説得される.魔女界における合宿はそりゃまあ子供たちにとって印象深い思い出となったわけであるが,一方で主催者側にとってのそれは宗教的なイベントであって,子供たちにある思想に基づいた生活に慣れ親しんでもらおうといったもの.この合宿の狙いはいつの間にか正反対に方針変更されていて,鷲羽は問題を指摘する.宗教とはよく子供向けの楽しいイベントを開催するもので,こういうとき子供たちは素朴にイベントを楽しむものであるだけに,そこへ送り込んだ大人の側が何か違和感を覚えてしまったときにはそれは悩ましいものとなる.
第5話から第7話まで(つまりDVD3巻)はいずれも傑作であるが,電車の終点まで乗って帰ってくるというだけの第7話がとくにいい.恋の病に薬はなくて.