山田J太「あさっての方向。」1-3巻

大人の身体から子供の身体へと変わってしまった椒子さんは,自分の表情を上手く作れなくなってしまう(2巻P.54).顔の筋肉のつき方が違ってるのだからそりゃそうであるのだけど,他にもたくさん不都合があるはずなのに初めて困るのはそこですか.もちろん,簡単には考えの及ばない部分だからだと思うけど,いじらしい.

身体の変化によって,気持ちのほうも変化していることに気付くだろうし,周りの反応が変わったことにも気付くだろう.椒子さんにはその両方があるのだけど,子供から大人へ変わってしまったからだちゃんは周りの変化にしか気付くことが出来ない.歳をとるほどに自分の身体のことが経験されるものだから椒子さんのほうは身体と気持ちの交わりかたが変わったことに敏感なんだけど,ちっちゃいからだちゃんにはよく判らなくてバランスを欠いた脅威に晒されてしまう.変わるのが周りばかりっていうのは怖いんじゃないかね.

ところで3巻に椒子さん出てこないのはがっかり過ぎる.

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