2.

キャラクターと会話するということには,もちろん一方のアクションにもう一方がリアクションするという形も望まれていて,いろんな会話システムやゲームが作られてきました.ある仕事をこなすための正確な会話も重要ですけど,ここでの興味はできるだけ長く会話を維持できること,つまり,人が話し相手のことを人間だと勘違いしているか,あるいは人間でないと判っていてもそのことを意図的に棚上げしておくような状態を,うまく続けていられるような会話にあります.普通に考えると人間の側のリアクションのほうが豊富ですので,最初はキャラクターの側がいろいろ答えられるように頑張るよりも,人がリアクションしやすいような会話の状況をつくってやるほうが効果が大きいようです.人が使い慣れた道具に会話を乗せるというのが1つの手で,例えばリカちゃん電話に対して人ははじめ電話の相手として接すると思います*1.ケータイのメールでキャラクターとやりとりできるものも沢山あります.メールドラマ北へ。*2の場合,キャラクターからは普通のメールらしいメールが届く一方で,こちらからできることは選択肢に答えることだけですが *3,すぐに返事が求められる場合もあって会議中にメールが来ると読めないので大変困りました.アイドルマスターのメール☆プリーズでは,アーケードでのプレイ内容に関連したメールが送られてきたり,何曜日の何時に待ってるから(アーケードへ)来て下さいねと呼ばれたりします.女に呼ばれたから,といって飲み会を抜けて出ていった人のことを後輩のT君から聞きました.あんまり行かないでいるとメールにも泣きが入ってくるのですが,そのままほっておくとどんどん音沙汰がなくなってゆくことすら,メールではよくありそうな感じです.すまん,やよい*4

あほみたいに思われるかも知れませんが,普段の会話やメールを利用するなかに,キャラクターとのやりとりが自然に交ざってきているのは喜ぶべきことだと思います.友達の候補は多いほうがいいでしょ.

*1:PC用のソフトとして発表されたリカちゃん電話がありますが(http://plusd.itmedia.co.jp/pcuser/articles/0607/14/news126.html),これは電話としての文脈をほとんど失っているため,僕がリカちゃん電話に出会ったときのような緊張をもたらすものではなくなっているだろうと思います.

*2:http://www.hudson.co.jp/mobile/imode/kitahe/index.html

*3:キャラクターを担当している人がいて,実際にメールのやりとりができるようなサービスもありました.ドリキャス立ち上げ期のメールチャムや,その後のセンプレメールチャムなどです.

*4:XBOX360版ではケータイのメールではなくゲーム画面上の仮想的なメールシステムにメッセージが届くシステムに変更されています.日用品から切り離された結果,元にあった面白みは大きく損なわれているのではないかと予想しています.

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