記憶

Googleのおかげで僕は昔だったら覚えておかなくてはならなかったことを覚えなくてよくなった.これは幾分,僕の睡眠に貢献しているはずである.おかげでネットのない環境では何を訊かれてもぼんやりな馬鹿にはなったが,まぁそこは馬鹿になりたかったのである.

あるいは覚えておくかわりにネットに書き残すわけであるが,そういうわけで,全てを記憶してしまう杏がなぜ日記を書かねばならなかったのか,というくだりは興味深かった.自動的に記憶されることへの抵抗と,仮に,人が嫌な記憶を忘却できるものだとして,楽しい思い出こそがなるべく記憶に残るものだとして,その選別が自動的に出来ないことへの抵抗.

杏をシステムメッセージにしてアルバムを開くと,ちょっと切ない感じになります.

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