「真の幸せ」(イモウト)は恋から作る,ってパッケージ裏に書いてあるわ! そのまんまだ…….
記憶や記録のない他人から始まる生き別れの妹が,どんなものか判らないその,妹,っていう言葉の器を満たしてくれる何かを求めるときに,いったん恋人のような関係を経由する,というのは妹スマイルの夏希編でも採られた手順だった.
しかし,生き別れでなくたって,ふたりの未知の関係が目指されるときに,本作ではその関係のことを妹と呼ぶわけなんだけど,それは恋やら肉体関係を経て,そうして妹へと近づいてゆくのだ.
聡里「でででも……ちまちゃんが『昨夜妹にしてもらった』って……」
会話としてはギャグの流れであるが,初めて身体を重ねることが「妹にしてもらう」と表現されるのには独特のズレを感じる.たしかに,妹が恋から作られている.

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そういうわけで,恋人を経て,妹へ辿り着いた地点でいったん幕を閉じる美優樹さんの話はイモウトノカタチらしいなぁ,と思えるので気に入っています.
「初めて会ったときから……再会したときから、兄だなんて思ったことなかった」
もうひとりの妹は美優樹の対極に立つんだけど,その立場を採るにあたって,恋人であるミータとの関係を伴ってる.女の子が妹を目指すことなしに男の子と身体を重ねるには特殊な理由を必要とするのが本作のあり方でした.