ティム・バートン「スウィーニー・トッド 」

19世紀,しかしフランスではなくロンドンのミゼラブルな人たち,ただしちょっと血湧き肉躍り過ぎ,みたいな話.

階層の下克上のようなことを唄っているが,それは窓越しに街ゆくお偉方(で作った人肉パイ)の味を見定めるふたりの想像上の話であって,実際トッドのシュート装置の犠牲になるのは,居なくなっても誰も気にしないような人,身よりのない人,つまり彼らと同じミゼラブルな人々である.

トッドの得物である剃刀よりもギロチン台ならぬシュート装置のほうが,どんつき行き詰まったああ無情感を出していて印象深い.

祇園会館にて.

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