小説1巻については,自分たちがなにものであるのか,自分たちが知ってること,やってることの,その真実みたいなものへ向かって,重ねて引用したり語り直してみずにはいられない感じが若々しくて好みです.おかげでね,あの頃おれたちもやったよなぁ,ともやもや思い出せるようなことを,今になってようやく言語化できたんだ.彼らのこの議事録を書くともいうべき小説の語り方をアニメで真似するとすればドキュメントアニメを撮ることになっちゃうので,それはどうにか工夫しなきゃならんとこですね.メディアの違いを理解せよ,という議題はそりゃそうであるが,ここでは改めて言わずにはおれぬ話だ.1巻に出てこない顧問の先生もあえて出してまで口を酸っぱくしてね.
もちろんドラマCDだとしても小説と同じにはできない.自らについて評価をくだすときの,その浅はかな様子すらも愛おしいよ.
それはそうとして,アニメの第1話で杉崎鍵がやたら桜野くりむにちょっかいを出す点こそ小説と同じといっていい.くりむ可愛いよくりむ.冒頭,PCの前に座ってる杉崎と立ってるくりむを横から撮ったショットが素敵です.そうやってようやく背丈がおんなじなのさ.
生徒会の一存―碧陽学園生徒会議事録〈1〉 (富士見ファンタジア文庫)
- 作者: 葵せきな,狗神煌
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2008/01/19
- メディア: 文庫
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